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ローマ法王のクリスマス

投稿:2015年12月28日 | 更新:2015年12月30日

クリスマス週間(tempo di Natale, 降誕節)が始まりました。多くの人が休みを取り家族と過ごしたり、旅行に出かけたりする一方、ローマ法王は一年でもっとも重要なミサなど、この期間にたくさんの行事をこなします。

今年の法王のクリスマス前後の予定は以下のようでした。

24日21時30分、サン・ピエトロ大聖堂法王礼拝堂にてクリスマスミサ
25日12時、クリスマスメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」を発信。
26日(聖ステファノの日)12時、アンジェルスAngelusを朗読。
27日10時、聖家族の日、サン・ピエトロ大聖堂にて全ての家族のためのミサ。

情報源: Messa di Natale 2015 in Vaticano, diretta tv Rai 1 da San Pietro con Papa Francesco: orario e info

法王のお言葉やメッセージを簡単に振り返ります。

クリスマスミサとクリスマスメッセージ

24日夜、バチカンで法王によるクリスマスミサが行われました。

Pope Francis kisses a baby Jesus statue as he leads the midnight Christmas Mass in Saint Peters Basilica at the Vatican late 24 December 2015. ANSA/ALESSANDRO DI MEO出典:Papa: in San Pietro per messa della notte di Natale – ANSA.it

法王はミサの中で、現代のぜいたくな風潮を戒めました。

消費や享楽、豊かさや贅沢、見かけや自己陶酔に浮かれがちな社会において、幼子イエスは、節制した態度、すなわち、簡素で、均衡がとれ、首尾一貫した、本質的な生き方をわたしたちに示しています。

しばしば罪びとに対して厳しく、罪に対してはルーズな世界にあって、強い正義感を育て、神の御旨を実行する努力が必要です。無関心で、時に容赦の無い文化の中で、わたしたちの生き方はこれに対して、憐れみと、共感、同情、いつくしみに満ち、祈りの泉から毎日汲み取ったものでなくてはなりません。
出典:降誕祭2015:バチカンで深夜ミサ – バチカン放送局

25日には、法王はサン・ピエトロ大聖堂のバルコニーからクリスマスメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビを発しました。「ウルビ・エト・オルビ」という聞き慣れない言葉の意味を調べてみると、辞書に以下の説明がありました。

urbi et orbi
Formula («a Roma e al mondo») usata in particolari decreti delle Congregazioni romane o in solenni benedizioni pontificie per indicare che sono rivolti non solo alla città di Roma di cui il papa è vescovo, ma a tutto il mondo cattolico.

ウルビ・エト・オルビ
ローマ政庁の特定の勅令、または、教皇の厳かな祝福において、教皇が司教を務めるローマ市だけでなく、カトリック世界全体への向けられたものであることを示すために使われる定型句(「ローマから世界へ」)。
情報源: urbi et orbi nell’Enciclopedia Treccani

出典: Papa: ‘Cristiani perseguitati in un silenzio vergognoso’ – Giubileo – ANSA.it

法王は、冒頭で教会までプレゼーペを見に行こうと呼びかけたあと、中東やアフリカの現状について憂慮を示しました。

国連のもとでなされた合意が、シリアの武力紛争の一刻も早い終結と、極限まで苦しむ市民の過酷な人道的状況の緩和につながるよう主に願いましょう。

同様に、リビアでは、国内の合意が皆の支持を得て、同国を苦しめる深い分裂と暴 力を乗り越えることが急務とされています。イラクや、イエメン、サブサハラ・アフリカ地帯の暴力を止めるよう、国際社会の関心が一致しますように。そこで は、多くの人命が失われ、人々は重く苦しみ、人民全体のものである歴史・文化遺産さえも破壊されています。

わたしの思いはテロ行為に傷つけられた人々、特に最近大きな悲劇に見舞われたエジプト、ベイルート、パリ、バマコ(マリ共和国)、チュニジアの人々に向かいます。

世界の様々な地域で信仰のために迫害されるわたしたちの兄弟たちに、幼子イエスが慰めと力を与えてくださいますように。
出典:2015年法王のクリスマスメッセージ(和訳、バチカン放送局)

ツイッターでメッセージ発信

26日には、最初の殉教者聖ステファノを念頭に以下のツイートを発信しました。

しばしば多くの者の恥ずべき沈黙とともに迫害されるキリスト教者のために祈りましょう。

さらに、27日の聖家族の日のミサの中で、以下のような言葉を発しました。

Non perdiamo la fiducia nella famiglia! E’ bello aprire sempre il cuore gli uni agli altri, senza nascondere nulla. Dove c’è amore, lì c’è anche comprensione e perdono.

Nell’Anno della Misericordia, ogni famiglia cristiana possa diventare luogo privilegiato di questo pellegrinaggio in cui si sperimenta la gioia del perdono.

Il perdono è l’essenza dell’amore che sa comprendere lo sbaglio e porvi rimedio.

E’ all’interno della famiglia che ci si educa al perdono, perché si ha la certezza di essere capiti e sostenuti nonostante gli sbagli che si possono compiere.

家族への信頼を失わないようにしましょう。一方が他方へ、何も隠すことなく心を開くことはいつでも美しいことです。があるところに、理解と許しもあります。

いつくしみの年において、どのキリスト教家族も、この巡礼の特別な場所になれるとよいでしょう。そこでは許しの喜びが得られます。

許しとは、間違いを理解し、修復をもたらすことができる愛の本質です。

許しは家庭の中で育くまれます。そこには、たとえ間違いを犯しても、理解し支えあう確かさがあるからです。
情報源:Papa: non perdere fiducia in famiglia, mondo ha bisogno – Giubileo – ANSA.it

カバー写真出典:http://www.ansa.it/

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